日常生活で当たり前の様に起こる出来事、当たり前の様に使っているモノ。
それぞれ正式な名称を知っている人はどれくらいいるのでしょうか。
知らなくても人生に大きな影響はないとは思いますが、知ってたら何かの席で話の突破口にもなるんじゃないかなって思います。
初対面の人との気まずい空気を打破してくれたり。
大人数での集まりで一目おかれるネタになってくれたり。
合コンとかでつかみのネタとして活躍したり。
ちょっと調べてみたのですが色々おもしろかったので紹介させてください。
ベイカーベイカーパラドクス


「ああ、あの人ね。この間一緒になったA社のグイグイ来る人ね。ちょっと濃い感じだけど、仕事はできそうだよね。ところでなんていう人だっけ?」
こんな事ないですか?
名前以外の容姿や趣味、人柄、嗜好に至るまでは完ぺきに思い出せるのに、その名前だけどうしても出てこない。
このように、周辺の情報は次々に想起されるのに肝心の事柄だけが思い出せない、という現象を「ベイカーベイカーパラドクス」と言います。
由来は「その人の職業がパン屋(baker)というところまで思い出せるのに、ベイカーという名前が思い出せない」というジョークから。
接触したという記憶は他の情報と関連付けてインプットされているのにもかかわらず、名前自体は他の情報との関連が少ないためにおこるのです。
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TOT現象

これもまた思い出せそうで思いだせない歯切れの悪い現象です。
喉まで出かかっていて思い出せそうなんだけどなかなか思い出せない。
日本語では舌先現象といわれています。
英語では<Tip of tongue state>。
この頭文字をとって「TOT」現象というのです。

なんかかわいい顔文字みたい
「えっと…あの時の……まあまあカワイかったあの受付のコ………名前は確か…なんだっけ………あそこのあのなんとかっていうお店によく行くっていってたから……今度ぜひって言ってたよな……そういえばそのコの会社名って…えっと…」
TOT現象だらけ。
単なる老化による記憶力の低下かもしれないけど。
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獲得的セルフハンディキャッピング


地下アイドルの新曲みたい
このワードだけ聞いてどんな内容なのかピンとくる人はあんまりいないと思います。
だけど、ゼッタイ経験あるはず。
例えば、大事なテストの前に急に掃除をはじめてしまったり、重要な試合の前に夜更かしをしてしまったり。
あえて余計な事をしてしまう行動の事を「獲得的セルフハンディキャッピング」と言います。
本来の目的の達成に自信が無いような状態の時、あらかじめ言い訳の種蒔きをしておく、みたいなことです。
「ホントはできるのに余計な事をしたから満足いく結果が出せなかった」
って感じで、自尊心を守る為の言い訳を無意識に作ってしまうことありませんか?
人間の持っている欲求を満たすための心理的行動だから、思い当たることがあるのではないでしょうか。
自分の内側へ向けたエクスキューズを用意するという行動ですね。
ちなみに”主張的セルフハンディキャッピング”という言葉もありまして。
これは”獲得的”とは言い訳を向ける先が違っています。

「テスト前なのに全然勉強してない」
とか

「マラソン大会前日なのに夜更かししたぜ」
みたいな他者へ対する予防線的なエクスキューズ。
こっちの方が「あるある」なのかもしれません。
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ゲシュタルト崩壊

これはそれなりに認知されているワードかと。
「文字や図形等の認識がおかしくなってしまう現象」の事です。
ゲシュタルト崩壊(ゲシュタルトほうかい、独:Gestaltzerfall)とは、知覚における現象のひとつ。 全体性を持ったまとまりのある構造(Gestalt,形態)から全体性が失われ、個々の構成部分にバラバラに切り離して認識し直されてしまう現象をいう。幾何学図形、文字、顔など、視覚的なものがよく知られるが、聴覚や皮膚感覚においても生じうる。
出典:ゲシュタルト崩壊 – Wikipedia
まとまっていることで意味を成す物を個別に認識してしまって、元々の意味が不明瞭になってしまう事ですね。
例えば「粉」という漢字。本来ならひとつの文字として見なくてはいけないのですが、これを「米」と「分」に分けて脳が認識してしまうと。
こんな漢字あったっけかな、なんかおかしな文字にみえるぞ、ああもうわからないいいいいい。
みたいな経験ありますよね?
これは特に珍しい事ではなく誰にでも起こる現象です。
一つ実験を。
ゲシュタルト崩壊が起こりやすい条件として、同一文字の羅列があります。
たとえばこの「借」という文字。しばらく見つめてみてください。
借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借
どうですか?
あれ?こんな字だったっけ?
なんて思いませんでしたか?
単純なパーツの組み合わせでできている物程、ゲシュタルト崩壊は起こりやすいと言われています。
なので、アルファベットや絵文字なんかは比較的ゲシュタルト崩壊しにくいです。
1つの文字が1つのパーツで構成されている事が多いから。
ゲシュタルト崩壊の状態になると、本来認識しなくてはいけない違和感もわからなくなってしまうというケースも。
たたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたこたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたた
1つだけ仲間外れもいる事にお気づきでしょうか。
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アイスクリーム頭痛

かき氷を一気に食べると頭がキーンってなるおなじみのアレ。
これは「アイスクリーム頭痛」と呼ばれるもの。
冷たいものが喉を通過することで三叉神経が刺激されることが原因です。
この痛みは要するに「頭の神経痛」ということ。
脳の痛みではなく頭蓋骨の外側が痛むためにおこるのです。

かき氷食べたのにアイスクリーム…
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クロノスタシス

ふと時計に目を向けた瞬間、秒針が遅く感じることってありますよね?

ついに能力に覚醒したぜ
なんてことはありません。
これはクロノスタシスとよばれる錯覚が引き起こすもの。
ギリシア語の時計(chrono)と持続(stasis)を組み合わせてできた言葉なのです。
目を動かした時に視界がブレないように調整する脳の働きがひきおこす錯覚、というのが有力な説です。

時をあやつる能力じゃなかったんだね

ラスボス感欲しかったんだけどな
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ジャーキング

居眠りしてるといきなり「ビクッ」って身体が跳ねる現象。
この間、電車の中で急に隣で寝てるお姉さんが前触れなく「ビクッ」ってなった時は恥ずかしながら「ウワッ」って声出しちゃったし。
本人はストレッチとかしてごまかそうとしてるんだと思うけど、その見え透いた行動が見ていていたたまれなかったです。
この「ビクッ」は筋肉のけいれんの一種でジャーキングという物。
科学的には眠りに落ちる頃に起こるといわれています。
疲労時や眠りの浅い時には特に顕著。
さっきの電車内のお姉さんのように、寝心地のあまりよくない環境とかでもジャーキングは起こりやすく、ボクも学生の頃は授業中に机に突っ伏して寝てると3日に1回はジャーキングしてましたね。

途中から”ジャーキング”って言いたいだけになってるよね
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シミュラクラ現象
この画像を見てください。

ガム2粒とアイスの蓋。
ただそれだけなんだけど、何かの顔に見えませんでしたか?
3つのモノが三角形に配置されていると、人間の脳はそれを”人の顔”という判断をしてしまうのです。
これは誰の脳にもあらかじめプログラミングされている「シミュラクラ現象」というもの。
「脳」に「プログラミング」されてるって言われると少し怖い気もしますが。
心霊写真の大半は、このシミュラクラ現象が引き起こす脳の勘違いとういう説もあるとの事。
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ファントム・バイブレーション・シンドローム


「あ、ケイタイなってる」

「もしもーし」 「もしもーし」

なってませんよー

「ちょっとポケットに入れてるスマホがブルってるな、電車の中だから出られないな」

「スミマセン。電車の中だから折り返します」

ブルってませんよー
経験ありますよね?
まさに現代のスマホ依存の産物。
鳴ってもいない携帯電話やスマートフォンが常に振動していると錯覚してしまう現象の事を”ファントム・バイブレーション・シンドローム”といいます。
心待ちにしている返事があったり、常に誰かと電話していないと落ち着かなかったり、こういうストレスとか緊張とかが原因で引き起こされるという研究結果が発表されています。
日本語に直すと「幻想振動症候群」。

ボカロの曲みたい
馴染みのある物事だったり、日常でも珍しくもないちょっとした現象。
正式名称だけ聞いてもなんのことやらわからないと思います。
だからこそ、話の小ネタとして頭の隅っこにでもおいておいたら面白いのではないでしょうか。
共通の話題が無い人と一緒になって気マズイ時とか、結構便利です。
あと合コン(←まだ言ってる)の前半とか、つかみのネタとして。
個人的にはファントム・バイブレーション・シンドロームが好きですね。
聖闘士星矢で出てきそう。
まあ、ブロンズセイント以下の雑魚キャラだろうけど。