
悪いことすんなって言ってんじゃねーの。ダセーことすんなって言ってんの。わかる?
このセリフに反応した人、仲良くなりましょう。
実に20年近く前に放映されていた「池袋ウェストゲートパーク」というドラマ、知っている人はどのくらいいるのでしょうか。
石田衣良さんの原作を宮藤官九郎さんが脚本化という、それだけでもテンションあがってしまいそうな作品。
主演はTOKIOの長瀬智也さん。
これはこれで原作のイメージに近いキャスティングだと思います。
だけどこの作品、脇を固めるその他の登場人物を演じている役者さんが今思うと豪華すぎるんじゃないかなと。

IWGPに出演するとブレイクする説
主要なキャラクターだけでも覚えていってくださいね。
個性的にも程があるキャラクター達
ボクはドラマに出会った後に原作を読んだのですが、ドラマ中のほとんどのキャラクターの設定はいい意味で原作と違っています。

まさにクドカンマジック
※ネタバレ全開なのでご注意ください。
真島誠(マコト)/長瀬智也
本作の主人公。
実家は池袋の果物店、池袋の工業高校を卒業、出没エリアは池袋西口公園、というところからも分かる通り、池袋界隈ではそこそこ名の知れた存在。
それが原因なのかは定かではありませんが、池袋でまきおこる大小さまざまなトラブルはマコトの所に持ち込まれることに。
通称「池袋のトラブルシューター」
本人は否定していますが、マコトに相談すればなんとかなるという伝説がこのエリアにはあるのです。
「めんどくせぇ!」が口ぐせ。
ボウリングの腕前はプロ級で、賭けボウリングで小遣いかせぎなんかもしていますね。
ちなみに川崎麻世の大大大ファン。
長瀬智也さんは、この時点で既にTOKIOとしてブレイクしていたので知名度もかなりありましたね。
渋沢光子(ヒカル)/加藤あい
お嬢様学校に通うヒロイン的な存在。
ストラングラー事件の解決をきっかけに、マコトの彼女になります。
裕福な家庭で育っていますが両親の仲は決して良いとは言えず、ヒカルを取り巻く環境の影響でヒカル本人には本作最大の伏線が張られています。
お嬢様学校に通うヒロイン的な存在。
ストラングラー事件の解決をきっかけに、マコトの彼女になります。
裕福な家庭で育っていますが両親の仲は決して良いとは言えず、ヒカルを取り巻く環境の影響でヒカル本人には本作最大の伏線が張られています。
加藤あいさんはIWGP出演後にCMの出演が急増しています。
一時大学卒業のために留学しますが、2003年放映のスープの回の収録の為に帰国しています。
安藤崇(タカシ)/窪塚洋介
池袋を拠点とするカラーギャング[G-Boys」を束ねるカリスマ。

出ました「ブクロのキング」
原作では感情をあまり出さない冷酷なキャラ設定でしたが、ドラマの中のタカシは真逆で飄々としてトリッキー、つかみどころのない性格として描かれています。
ただし、敵とみなした相手に対する追い込み方や行動に移した時の残忍さなんかは原作にも通じるものがありますね。
マコトとは高校の時の同級生。
実力は池袋最強と言われています。
マコトのポテンシャルをいち早く見抜いてG-Boysに何度も誘っています。
マコトは例によって「めんどくせぇ」といって断っていますが、数々のトラブル処理にあたってはG-Boysの力無くしては解決できなかったケースがほとんど。
最終回のマコトとのバトルは必見。
窪塚洋介さんは「GTO」の生徒役あたりから注目され、IWGPで存在感をアピール。
その後クドカン作品でもある「GO」で大ブレイクをしてからは、映画メインの活動にシフトしています。
私生活ではちょっとお騒がせしたこともありますが、レゲエシンガーとしても活躍中。
言動や行動からもカリスマ的な立ち位置になっていますね。
「悪いことすんなって言ってんじゃねーの。ダセーことすんなって言ってんの」
コレは今でもボクの座右の銘。
ドーベルマン山井/坂口憲二
鼻ピアスにチェーン、ドーベルマン殺しと異名をとる悪者キャラとしてこの作品にはなくてはならないキャラでした。
マコトやタカシとは同級生ですが3回ダブっているので年齢は3こ上。
一時期はG-BOYSに所属していましたが、薬物売買をしたことで追放。
その後は京一に接触してブラックエンジェルズの一員となりますが、ここでも京極会とのつながりを持ってしまい最終的には逮捕されてしまいます。
ヒカルの裏の一面にいち早く気づき自分と同じ種類の人間として強い好意を持つことになりますが、これもヒカルに利用されてしまうという、なんかかわいそうになってしまうキャラ。
坂口憲二さんは、IWGPでのワイルドな悪役キャラから一転してさわやか系の役を演じることが多くなりましたね。
尾崎京一/西嶋千博
フランス帰りのダンサーで、タカシにも匹敵するカリスマ性の持ち主。
帰国後はG-BOYSと行動を共にしていますが、美意識の違いから離脱、その後は自身で対抗組織を結成することに。
カラーギャング抗争の後のスープの回でも、相変わらずタカシに対抗する勢力として同じラーメン屋を開業させることになります。
西島千博さんは俳優であり、プロのバレエダンサーでもあります。
奥様は女優の真矢みきさん。

あきらめないで!の人だね
森正弘(マサ)/佐藤隆太
マコトの相棒という位置づけの大学生。
ヒカル、リカに出会った時も一緒に遊んでいました。
基本的には軽いノリのキャラですが、自分にやっとできた彼女(実はギャル軍団にハメられていた)には男らしく責任をとろうとした意外な一面も。シュンが殺されてしまった後は正式にG-BOYSの一員となっています。
佐藤隆太さんは同じクドカン作品である「木更津キャッツアイ」にも出演しており、スープの回ではこちらの役としても出演するという離れ技を披露しています。
水野俊治(シュン)/山下智久
本屋で万引きをした所をマコトとマサに見つかり、そこから一緒に行動するようになります。
アニメオタクでラムちゃん大好き。
イラストの腕前はプロ級で物語終盤のヒカルの正体を暴いたのもシュンの2枚のイラストが決め手になりました。
このことがシュンに最悪の結末をひきおこす事になってしまうのですが。
山下智久さんは、もう今となっては誰でも知っていますよね。

「山P」
当時はまだグループも結成しておらず、長瀬さんのバーター的な扱いでのキャスティングだったのではないでしょうか。
斉藤富士夫(サル)/妻夫木聡
マコトの中学時代の同級生で、高校生まではいじめられっ子。その反動でヤクザになっています。
行方不明の姫の捜索の一件からマコト達には恩を感じているふしもありますね。
その筋ならではの貴重な情報を提供することでマコト達の助けになることも少なくありません。妻夫木聡さんは、その後ウォーターボーイズで大ブレイク。
月9の主演に抜擢されたり大河ドラマに出演したり、活躍ぶるはみなさんの知っている通りです。
氷高(羽沢組若頭)/遠藤憲一
普段は比較的柔らかい物腰の、平たく言ったらインテリヤクザ。
姫の捜索の一件では冷静に冷酷に状況を判断する一方、キレたら言動も荒っぽくなるという一番怖いタイプの人間。
だけど敵に回さなければこんなに心強い味方はいないのではないでしょうか。
最終回でも京極会の襲撃を裏で止めてくれています。
遠藤憲一さんは、本当に多くの作品で目にすることの多い名バイプレイヤー。
コワモテの外見通りの役柄はもちろんですが、ちょっとカワイイおじさん的な扱いもこなしていますね。
森永和範/高橋一生

マジっすか!
これが一番驚きました。
当時は全然知らない役者さんだったし、今活躍している高橋一生さんとこの引きこもりの役を演じている人が同一人物だなんて。
ドラマでは引きこもりから抜け出させてくれたマコト達に協力する形で、ファミレスを事務所代わりにする情報屋的な位置づけになっていますが、この情報屋は原作では「ゼロワン」というピアスだらけのサイコキャラだったんですよね。

そっちを忠実に再現してても面白かったかもね
高橋一生さんは、10歳のときから芸能活動をされているベテラン俳優さんでした。
もうすぐ芸歴30年なんですね。
戦隊ものからサスペンス、大河ドラマに加えて記憶に新しいところでは朝ドラの主要キャラ。
幅広い役を演じて大活躍。
横山礼一郎/渡辺謙
池袋西署の署長。
ストラングラー事件の解決のために急遽配属となりましたが、彼には別の大きな目的もあったのです。
自分の奥さんが犯罪者に襲われて歩けなくなってしまったことで、ヤクザやカラーギャングなどの「群れでしか行動できない連中」を一掃しようと思っています。
黄色と黒の抗争が集結した後には、全責任をとって辞任、探偵事務所を立ち上げています。
渡辺謙さんは、日本の誇る名俳優。
今さら説明するまでもありませんね。
ハリウッド作品にも出演するなど、平成を代表する俳優さんと言ってもいいかもしれません。
真島律子(リツコ)/森下愛子
マコトのお母さん。
マコトにはババア呼ばわりされていますが、リアルにこんなお母さんいたら嬉しいと思います。
物語中ではネズミ講(ドリームコネクション)にはまっていることが明らかになりますが、そのセミナーの中でのリツコのスピーチにはマコト大号泣。
スープの回ではついに旦那さん(=マコトの父親)の存在があきらかになります。
松井加奈/小雪
物語中盤で真島フルーツの従業員になった女性。
実は京極会の蓮沼の愛人で、その指示でマコトに接触することが目的でした。
蓮沼/KORN
京極会二代目組長。
ブラックエンジェルズを利用して池袋の利権を全て手に入れようとしますが、マコトの活躍によって黄色と黒の抗争が思った結末にならず失敗しています。
幼児プレイが大好きという性癖もち。
加奈が保母さんになるといったのはこっちの理由もあったんですね。
「池袋ウェストゲートパーク」に出演するとブレイクする説
この他にも回ごとのゲスト俳優として、古田新太、未唯、白竜などの豪華なキャスティングがされていた「池袋ウェストゲートパーク」
原作ももちろん面白くてのめりこんでしまうのですが、ドラマ化されたこの作品もまた違った魅力がありました。
宮藤官九郎作品っぽく、ところどころに小ネタが仕込まれていたり、意外なところで伏線がはられていたり。
原作自体はまだ続いているので、うまいこと続編の映像化をしてくれるとメチャメチャ嬉しいんですけどね。
現実的には難しいのかもしれないけど。